算数・数学が好きになる!?

算数・数学が好きになる ⁉

私は、前々職で中学生の指導を行っていました。その時に痛感したことが「英語・数学が苦手な子が多い」ということでした。この2教科の共通点は「以前習ったことが分かっていないと、これから習うことが分からない」ということです。「be動詞」が分からないのに「be動詞+過去分詞」と言われても分からないだろうし、「たし算」が分からなければ「かけ算」が分からない、「かけ算」が分からなければ「わり算」が分からない、「わり算」が分からなければ「分数」が分からない、「分数」が分からなければ「分数を含む方程式」など分かる訳がありません。最初が肝心という訳です。
上記の話をすると、「そろばんをやっていれば、算数の基本である計算は、好きになるのは分かる。でも図形は?」という疑問も出てくるでしょう。しかし持論ですが、「図形も好きになる」と私は思っています。なぜなら暗算ができる人は、頭の中のそろばんの玉を弾いて計算を行います。その際、左右どちらの脳を使っているかと言うと、直観力・音楽力・図形力・全体を見渡す力・空間認知能力に優れている右脳を使っています。つまり暗算は、右脳を活性化させ、図形力・全体を見渡す力・空間認知能力を伸ばすからです。

算数・数学は「分からない→面白くない→嫌い→やりたくない→さらに分からなくなる」という悪循環に陥り易い教科です。しかし逆に言えば「分かる→面白い→好き→次も頑張れる→より分かるようになる」という良い循環にもなります。前々職でお会いした中学生の保護者様で、「分からなくなって困ったら、塾に行かせる」という方も、何人かいらっしゃいました。家庭の事情から仕方なくおっしゃっているのだと私は解釈していますが、なるべくならそれは避けて欲しいです。「分からない」、「面白くない」と言っているのに、「(高校に入るためだから)やりなさい」というのは、子どもにとって酷だし、言う側の親もストレスが溜りますよね。おそらくこのページは、幼稚園児、或いは小学校低学年のお子様がいらっしゃる保護者様がご覧になっているのだと思います。どうせなら「好きこそ物の上手なれ」という言葉にあるように、勉強が難しくなる前に「(算数は)面白い」、「好き」という良い循環にのせる方がいいと私は思うのですが、どう思われますか。まずはそろばんで計算力をつけるところから始めてみませんか。もちろん中学生になった時、数学を「好き」になってくれれば一番良いのですが、せめて普通くらいにはなんとか持っていきたいですよね。